2008年06月17日:平成20年環境厚生委員会 本文
◯阿部委員長
ほかに質疑はございませんか。──高橋委員。
◯高橋委員
午前中に、委員長の方から、青森県がん対策推進計画について、熟考して、必要があれば質疑するようにという御要請もありましたので、私から簡潔に2点だけ質問をさせていただきたいと思います。
先ほど今委員の方からもございましたけれども、この全体目標として、10年でがんの年齢調整死亡率(75歳未満)の20%減少を一番の目標として掲げているかと思うんですけれども、先ほどの説明はちょっと理解しにくい部分もあったんですが、具体的に青森県に当てはめた場合に、この20%という数字は人数のベースでどの程度と理解すればよいのか、今お示しできるのであれば、イメージを膨らませるためにも示していただきたいなというふうに思います。それが1点目です。
◯石岡医療薬務課長
年齢調整死亡率としての削減目標は、計画の21ページに出ているわけでありますけれども、この中で、平成17年のデータでは103.2。これを20%落とすとなると、人口10万人当たり82.6まで落とす必要があるということになります。
じゃ、死亡者の実数は一体どうなるかということになるわけですけれども、これは、年齢調整を行うときの基礎となります本県の各年度の年齢構成──例えば人口流出にストップがかかればまた違ってくるわけでございまして、正確に幾ら幾ら減らすんですということはなかなか困難かなと。
◯高橋委員
わかったようなわからないようななんですが、まあ、わかりました。
20%という数字は、恐らく、国の指標というか、全国でそういう20というのを示された上で、青森県においても20というパーセントを目標として掲げているものであろうかとは思いますけれども、がん死亡率が日本一高い青森県において、単純に考えれば、がんの死亡率が高い県ほど死亡数をたくさん減らしていく必要があろうかと思います。
そういう意味で、知事もがん対策の先進県を掲げている中にあって、この20という数字はさらにもう一歩踏み込んで上げてもよかったのではないかなという感もありますが、この辺をどのようにとらえればよいのか、その点をお聞きして終わります。
◯石岡医療薬務課長
まさしく、高橋委員おっしゃるとおりの議論はありました。国が20%を目標とする。そうすると、青森県の場合、20%はミニマムであって、もっと高い目標を掲げなきゃいけないと。
それはそうなんですが、国が何ゆえ20%という目標を掲げたのかということにつきましては、示された資料によりますと、75歳未満の死亡率がこれまで国全体として平均して年1%程度減少しております。したがって、今後10年間で10%減少するだろうと。さらに、喫煙対策、がん検診受診率の向上、がん医療の均てん化等々で20%減少が可能なんだということを、国立がんセンターの専門家の報告をもとにして設定しているわけです。
私どもとしては、それを25%にするのか30%にするのかといいますと、その数字の根拠といったものを考えなければいけない。それは、まさしくこれからがん対策を強力に推進していこうとしているときにあって、それらの施策とかの検証をしないで具体的な数字を掲げられるだろうか。むしろ、マスト──絶対達成するんだという最低の目標として20%を採用しておこうじゃないか。それに各年度の取り組みを加味しながら、できれば上積みしていこうじゃないかということになった次第です。